最近は電力会社ばかりやってきましたが今日は川崎汽船を扱います。
すでに2022年2月3日に第3四半期の決算が発表されていますが#決算サマリーで第3四半期を扱うのは3月上旬になるので今回は第2四半期です。2月はサマリーで扱う企業が多すぎて渋滞してます笑 サマリーでは企業探しに一番時間がかかるので正直ありがたいことです。
決算短信 | IRライブラリ | 投資家情報 | 川崎汽船株式会社
201日連続投稿!!
— モンエナ@企業分析 (@mon_ena1102) 2022年1月13日
川崎汽船株式会社(9107/海運)
第154期第2四半期 #決算サマリー
○財務数値(累計/日本基準)
売上高 3,001億円→3,575億円(前年同期比+19.1%)
四半期純利益 96億円→2,460億円
総資産額 9,746億円→1.2兆円
純資産額 3,161億円→5,689億円
自己資本比率 22.4%→38.9%
○財務数値(累計/日本基準)
売上高 3,001億円→3,575億円(前年同期比+19.1%)
経常利益 429億円→4,336億円(同+910.6%)
四半期純利益 96億円→2,460億円(同+569.3%)
総資産額 9,746億円→1.2兆円(同+38.5%)
純資産額 3,161億円→5,689億円(同+139.0%)
自己資本比率 22.4%→38.9%(同16.5%)
サマリーをした時はあまり気にかけていませんでしたが(ちゃんとやれ)、利益率が恐ろしいというか利益が売上高を超えるという常識では考えられない決算になっています。
コロナ禍で海運株がバブルを迎えているという話はよく聞くようになりましたが凄まじいですね。
日本市場で空前の「海運株ブーム」…「利回り狙い」で資金がどんどん流入しそうな「10銘柄」(岡村 友哉) | マネー現代 | 講談社(1/6)
まずは貸借対照表を見て落ち着きましょう。どんな構造になっているのか見てみます。
○貸借対照表
川崎汽船(株)2022年3月期第3四半期決算短信 四半期連結貸借対照表より
電力会社ばかりやってきたので海運会社も固定資産が上にくるかと思っちゃいましたが普通に流動資産が上にくる流動性配列法でしたね。
ざっくり資産項目の大まかな比率を2期間で出してみると
流動資産:27.3%→20.3%(△7.0pt)
有形固定資産:40.2→29.1%(△11.1pt)
無形固定資産:0.4%→0.3%(△0.1pt)
投資その他の資産:32.2%→50.3%(+18.1pt)となっています。
流動資産や有形固定資産が大きなマイナスとなっていますがこれらの金額はそれほど変わっていません。投資その他の資産が大きく膨れ上がっているためです。
投資その他の資産の中でも投資有価証券が爆発的に大きくなっています。
投資有価証券 257,522百万円→618,148百万円(前年同期比+360,626百万円、+140.0%)
元々の総資産が9,746億円だったので投資有価証券が3,606億円増えるというのがどれくらいやばいか明らかですね。
○投資その他の資産爆上げの原因
冒頭の経常利益が+3,907億円、+910.6%という驚異の伸びを見せたのは持分法の投資利益が爆増したからで間違い無いですね。
実際に損益計算書を見てみると営業外収益の持分法による投資利益は
持分法による投資利益 52,767百万円→418,864百万円(前年同期比+366,097百万円、+693.8%)
で経常利益の増加額とほぼ一致します。
なお、当社の持分法適用関連会社であるOCEAN NETWORK EXPRESS PTE. LTD.(以下、「ONE社」と いう。)の業績好調などにより、持分法による投資利益として4,188億64百万円を計上しました。 うち、ONE社からの持分法による投資利益計上額は当第3四半期連結累計期間4,150億74百万円、 当第3四半期連結会計期間においては1,807億17百万円となりました。
1.当四半期決算に関する定性的情報より
売上高営業利益率を計算してみる4.2%でめちゃくちゃいいという訳ではありません。
やはり川崎汽船の本業での稼ぎというより持分法適用会社のONEが製品物流のセグメントで躍進したからだと言えます。
持分法の影響を除いて経営成績を見てみるとまた違う気づきが得られそうな気がします。今日はやりませんけど。
海運業界も面白いですね。今日はこのくらいで!
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