こんにちは。今日は川崎近海汽船の分析をしていきます。
227日連続投稿!
— モンエナ@企業分析 (@mon_ena1102) 2022年2月8日
川崎近海汽船株式会社(9179/海運)
第56期第3四半期 #決算サマリー
○財務数値(累計/日本基準)
売上高 278億円→321億円(前年同期比15.5%)
四半期純利益 6億円→17億円(同+145.3%)
総資産額 489億円→487億円
純資産額 274億円→288億円
自己資本比率 53.9%→57.9%
○どんな会社か?
川崎近海汽船は海運大手の川崎汽船系の海運企業です。
内航部門を祖業としながら近年では近海部門(外航)、フェリー部門、オフショア支援船部門を展開しています。
日本と東南アジアや極東アジアを結ぶ近海部門は「石炭」「鉱石」「原木・木材製品」「鋼材」等を輸送しています。
2010年からは新規航路開拓のためアジアだけでなく北米やインド洋への配船もされています。
現在12隻の船を所有しています(と書いてあるけど11隻しかない気がする)。
造船所を見てみると今治造船や内海造船などがあります。
石炭専用の「やまさくら」を建造したのは三浦造船所ですね。
三浦造船所は非上場っぽいですね。
やまさくらは三浦造船所の建造した中で最大船型だそうです。
1/31(木) 15,000D/WD/W型石炭運搬船が竣工致しました。 – SAIKI MIURA SHIPBUILDING|三浦造船所
造船企業と海運企業を関連づけて分析すると面白そうですね。
今後海運企業を扱う際どの造船所で建造しているかなどにも注目してみたいと思います。
○財務数値(累計/日本基準)
売上高 278億円→321億円(前年同期比15.5%)
営業利益 9億円→24億円(同+153.1%)
四半期純利益 6億円→17億円(同+145.3%)
総資産額 489億円→487億円(同△0.4%)
純資産額 274億円→288億円(同+5.1%)
自己資本比率 53.9%→57.9%(同+4.0pt)
ぱっと見でいい感じの決算ですね。
増収増益です。
まずセグメントについてですが、
売上高に占める各セグメントの割合が
近海部門=28.6%、内航部門=67.6%、OSV部門=3.7%
となっています。
OSVとはオフショア支援船の略称です。ただ構成比も低いのであまり扱いません。
祖業である内航部門の割合がやはり大きいですね。
利益額で見てみると
各セグメントの利益率を前年同四半期と比べて見てみると
近海部門 △1.5%→11.7%
内航部門 6.7%→7.0%
OSV部門 △22.1%→△13.2%
となっています。
セグメントごとの業績を見てみます。
近海部門
前年同期比で売上高が+37.4%、黒字転換した近海部門ですが輸送量が前年同期を下回る水準になりました。
輸送量が減少したものの市況の上昇により運賃収入や貸船料が増加したことで増収となっています。
市況が好調な上、新造船の効果もあり黒字転換しました。
内航部門
内航部門は定期船輸送とフェリー輸送で前年同期を上回る輸送量になりました。
また新造船の「シルバーブリーズ」を投入しました。
不定期船輸送では、石灰石・石炭の各専用船は安定した稼働、
一般貨物船も輸送量増加。
燃料油価格高騰などの影響もあったものの営業利益は前年同期比+14.1%の15億円26百万円になりました。
時系列分析をしていないのでなんとも言えませんがイメージ的には伝統的な内航部門は安定した利益を稼いでいて今後の柱となる近海部門(外航)が成長分野という感じでしょうか。
内容薄めですが今日はここまでで!