こんにちは。今日はアサヒホールディングスの企業分析をします。
アサヒと言ってもビールの方ではなく貴金属などを扱っている企業です。
非鉄金属・金属製品の業界で32社のうち4位です。
224日連続投稿!
— モンエナ@企業分析 (@mon_ena1102) 2022年2月5日
アサヒホールディングス株式会社(5857/非鉄金属・金属製品)
第13期第3四半期 #決算サマリー
○財務数値(累計/IFRS)
売上収益 1,200億円→1,444億円(前年同期比+20.4%)
四半期利益 119億円→135億円(同+13.4%)
資産合計 2,448億円→2,970億円
資本合計 979億円→1,024億円
増収増益ですね。
ただ、増収増益の割には親会社所有者帰属持分(日本基準で言う自己資本比率)は
40.0%→34.5%(前年比△5.5pt)となっています。
この理由は少し気になりますね。
では、いつも通り比例縮尺図で当社のビジネスモデルの特徴を見つけていきましょう。
上図から分かるのは
・固定資産が小さく、それに対して固定負債と資本が大きい。
・流動資産が非常に大きい。
・販管費がかなり少ない。
・営業利益率が高い。
と言ったところでしょうか。
ここから予測できるのは
・当社は卸売のようなビジネスモデルであり、流動資産の中身は運転資本である。
・To Bのビジネスを展開しており広告宣伝費などにあまりお金をかけていない。
と言う感じですかね。
では実際に決算書を見て検証していきます。
・当社は卸売のようなビジネスモデルであり、流動資産の中身は運転資本である。
アサヒホールディングスには二つの事業部門があり
一つは貴金属事業(88)、もう一つは環境保全事業(12)です。
括弧内は事業が占める割合です。
一つ目の貴金属事業のビジネスモデルはこんな感じです。
・日本・マレーシア・韓国で回収したスクラップを貴金属製品としてリサイクルし、回収先に返却したり、貴金属市場・商社などに販売する。
・鉱山会社等から入荷した原材料を精錬し返却する。
この2つを事業を展開しています。
もう一方の環境保全事業では
ざっくり言えば産業廃棄物を処理してリサイクルしたり埋め立てたりしています。
例えば廃油を代替燃料としてリサイクルしたり、汚泥を混錬してセメントにしたりしています。
事業内容としては製造業のような性質があるように思えますが生産設備はあまり持っていないのでしょうか。
B/Sを見てましょう。
第13期第3四半期決算短信より
アサヒはIFRSを適用しているため有形固定資産という表記になっています。
注記とかを読めばわかりそうですが今日はやりません。笑
有形固定資産が全て生産設備だとしても総資産に占める割合は13.6%です。
あまり大きいとは言えません。
むしろ棚卸資産の方が金額としては大きいですね。
仮説の卸売のようなビジネスモデルというのはわかりませんでしたが、運転資本が大きいというのは正しいようですね。
総資産に占める割合は
営業債権及びその他の債権 56.0%
棚卸資産 17.5%
有形固定資産 13.6%
この3つで87.1%を占めます。
・To Bのビジネスを展開しており広告宣伝費などにあまりお金をかけていない。
これを検証するには損益計算書の販管費の内訳を見れば良いです。
と言って決算短信も四半期報告書も読みましたが見当たりませんでした。。。
IFRSはやっぱりよくわからん。。。
最後に親会社所有者帰属持分(自己資本比率)が低下した理由を調べてみましょう。
負債合計は前年同期比で32.4%増加
資本合計は同+4.7%なので負債が増えたことにより自己資本比率が低下したということがわかります。
第13期第3四半期 決算短信より
その負債のうち何が増えたかというと流動負債の借入金です。
金額にして419億円です。総資本が1,945億円なので規模も大きいですね。
この419億円というのは前期末と比べた数字なのでキャッシュフロー計算書の数値とは一致しません。
今日はここまで!