#213 ウエストホールディングス 第17期第1四半期

今日はウエストホールディングスを扱っていきます。

割と最近に扱っていますがなぜか再登場。

 

 

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前回の記事では定性的な情報が多く、FIT制度よりも自家消費型の受注が増えているというお話をしました。

 

今回はもう少し定量的な分析をしようと思います。

 

 

ウエストホールディングスのIR情報

株主・投資家情報 | ウエストグループ

 

○財務数値(累計/日本基準)

売上高129億円→145億円(前年同期比+12.2%)

経常利益 15億円→3億円(同△78.3%)

四半期純利益 10億円→2億円(同△77.8%)

総資産額 972億円→941億円(同△3.2%)

純資産額 253億円→235億円(同△7.2%)

自己資本比率 26.0%→25.0%(同△1.0pt)

 

 

まず財務数値をざっくり見てみると増収減益となっています。

この原因を簡単に見てみましょう。

 

当社グループにおきましては、ウエスト電力において、コロナ禍に伴う法人顧客の電力消費量が大幅に落ち込んだ状況からある程度改善する傾向が見られた一方で、利益面ではLNGをはじめとする燃料費の上昇に起因する電力調達単価の上昇の影響がございました。

 

当社の第17期第1四半期は2021年9-11月までです。確かに下記のグラフで見ても天然ガスの価格が大きく上昇しているのが分かります。

 

前四半期末である21年8月の価格は10.58$/mmbtuだったのに対し

当四半期末である21年11月の価格は12.77$/mmbtuに上昇しています。

率にして20.7%の上昇です。

天然ガス価格の推移(日本/米国/欧州)|新電力ネット

 

それでは天然ガス価格の変化が財務諸表にどのような影響を与えているのか見てみましょう。

 

 

売上高 12,947百万円→14,523百万円(+12.2%)に対して

売上原価 9,668百万円→12,562百万円(+30.0%)となっています。

 

金額で言えば売上高が1,576百万円増加

売上原価2,894百万円増加です。

 

天然ガス価格が経営成績に与える影響の大きさを感じますね。

 

ちなみに販売費及び一般管理費はむしろ5.0%減少しています。

 

当社においてLNG価格の影響を受けるのはセグメントで言えば電力事業です。

 

電力事業は全体の売り上げの50%以上を占めています

(当四半期は全体の売上高14,523百万円に対して電力事業は8,436百万円)。

 

燃料費の上昇分は燃料調整費として小売単価にも反映できる契約となっておりますが、3か月程度のタイ ムラグが存在するため、当第1四半期連結累計期間は売価への転嫁はできておりません。

https://www.west-gr.co.jp/ir/news/3231/ より

 

つまり当四半期では燃料価格上昇分を販売価格に転嫁することができなかったため業績が悪化したものの第2四半期では価格に転嫁できるため業績は改善するのではないかと見られます。

 

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実際に決算短信から業績予想を見てみると第2四半期(累計)の売上高は37,907百万円です。

当四半期が14,523百万円であるため第2四半期のみの売上高は23,384百万円(第2四半期の累計-第1四半期)となり、売上高が増加するという予想をしているのはこの業績予想からも読み取ることができます。

 

第2四半期のP/Lがどうなるか、次のブログで解説できたらと思います。

前回のブログ更新が3/12なので一ヶ月弱サボってしまいました。。。

とりあえず更新を習慣化できるように頑張ります泣