こんにちは。
今日は天然ガスと直接関係のあるINPEXの業績分析を行います。
481日目
— モンエナ@企業分析 (@mon_ena1102) 2022年10月28日
株式会社INPEX(1605/燃料・資源)
第17期第2四半期 #決算サマリー
○財務数値(累計/日本基準)
売上高 4,983億円→1.1兆円(前年同期比+120.4%)
四半期純利益 519億円→1,844億円(同+254.9%)
総資産額 5.2兆円→6.4兆円
純資産額 3.3兆円→4.0兆円
自己資本比率 60.6%→58.7%
会計期間は2022年1月1日~6月30日(累計)までです。
○業績
わざわざコメントする必要もないくらい好調です。
四半期純利益が+254.9%と爆発しております。
売上高もなんと倍増、いや以上です。
セグメントは地域ごとに分類されています。
1.日本
2.アジア・オセアニア
3.ユーラシア(欧州・NIS諸国)
4.中東・アフリカ
5.米州
の5地域です。
NIS諸国とは旧ソ連に属していた諸国のことです。
日本だけでなく世界各国に石油・天然ガスを供給しているようですね。
しかし残念ながら
日本のみ売上原価の増加により営業損失が36億円発生しています。
それ以外の地域では営業利益は大幅に増加しています。
売上高の増加額6,000億円の要因別の分析では
販売数量の増加→ +1,195億円
平均単価の上昇→ +3,533億円
円安による影響→ +1,247億円
となっています。
第17期第2四半期 決算短信より
○株式市場
今日は新たな分析の視点として株式市場の動向を見てみたいと思います。
株主・投資家がINPEXの決算をどのように捉えているのかを
市場を通して分析してみます。
とはいえ恥ずかしながらモンエナ自身は株式投資の経験がないので
マーケット関連のニュースを要約することで
情報を集めていきたいと思います。
- 第2四半期の決算を大引け後に発表。
- 2四半期の累計経常利益が前年同期比2.8倍の6261億円に拡大。
- 通期の業績予想を上方修正して11期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せ。
- 年間配当を従来計画の54円→60円に増額修正。
- 上期実績の原油価格が上振れたことや為替が円安基調だったことに加えて原油価格と為替の前提条件を見直したことが業績押し上げ要因。
- 1億2000万株(発行済み株数の8.65%)または1,200億円を上限とする自社株買いの実施を発表。
みんかぶでは第2四半期決算発表後のINPEXに関して
2つ記事を見つけることができました。
これらをまとめると
・第2四半期段階で通期の過去最高益を更新しそうな見込み。
・好調な要因は原油価格の高騰、円安基調があげられる。
・好調な業績を受けて自社株買いと配当金の増額を発表。
・これらを受けてINPEXは続伸。
という感じですね。
株式市場の反応は良さそうです。
っていっても8月の情報ですが。泣
○貸借対照表
原油価格や為替の影響を受けて利益は大幅増加したわけですが
貸借対照表はどんなふうに変化したか見てみましょう。
B/Sを見てみると大きく変化したポイントは
・総資産は1.3兆円増加。
・受取手形、売掛金及び契約資産+833億円
・坑井+701億円
・機械装置及び運搬具+2,614億円
・長期貸付金+3,571億円
・投資有価証券+2,999億円
という感じになっています。
売上債権の増加は運転資本の増加なので
キャッシュフローの観点からは
あまり嬉しくはないですが割合的には小さいです。
また、売上債権の増加額833億円は2四半期の売上の10%未満なので
資金繰りが悪化するということもなさそうです。
潤沢な資金を設備投資やM&Aなどに投入しているようです。
今日はこれくらいで終わりたいと思います!!