コロナ禍で躍進する東洋水産は本当に「強い」のか? 1.キャッシュフロー

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カップメンの「マルちゃん」ブランドで知られる東洋水産(2875)はカップメンが国内外で非常に好調で、売上は6.7%増、営業利益は78.2%増ととても良い決算でした。

それでは早速、東洋水産の決算書を見て見ましょう。

2021年3月期第1四半期決算短信[日本基準][連結]を見ます。

https://yuhobunko.com/Company/Details/1?cd=28750&refno=TD2020073100087

 

第1四半期決算(4/1~6/30)を見てみると確かに

売上高:97,758百万円 → 104,304百万円 +6.7%

営業利益:5,824百万円 → 10,379百万円 +78.2%

であり、記事に書いてある事実が正しいことがわかります。

 

 

次に7年分のデータを活用してまず通期(4/1~3/31の1年間)の決算を見ていきましょう。

 

下の図の線グラフは第66期を基準とした時の各事業年度の数値の大きさを割合で表したものです。

この7年間、東洋水産は安定して売上高を伸ばしています。7年間で11.8%増加です。

一方で営業利益は7年間で7.3%減少しています。

 

確かに営業利益は前年比で大幅増加しているものの7年間で見ると減少していた営業利益が元の水準に戻った、というのが正しい解釈である気がします。

 

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売上高と営業利益の成長率

 さて、本当に東洋水産が「強い」と言えるのかどうか、今日はキャッシュフロー計算書から見ていきましょう。

 

キャッシュをどれだけ稼げているか、どれだけ保有しているかを見てみます。

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このグラフでは営業活動・投資活動・財務活動でどれだけキャッシュが動いたのか、最終的にキャッシュをどれだけ保有していたかが一目瞭然です。

 

東洋水産は安定して営業活動からキャッシュを稼ぐことができています。

 

また財務活動と投資活動によるキャッシュフローは7年間マイナスであるため、営業活動で稼いだキャッシュを元に固定資産の取得や債務の返済などを行っている極めて健全な経営であると言えます。

 

ちなみに第72期に大幅にキャッシュを増やしている要因を大雑把に調べてみると

+6,694 当期純利益の増加

+8,393 棚卸資産の減少

+8,904 投資の減少

→+20,110 現金同等物の増加

 

と分解できます。

※もちろん他の勘定科目を無視しているので合計は一致しません。

第72期一年分をみても好調であることがわかります。

 

東洋水産キャッシュフローに関してまとめると

1.7年間にわたって健全な経営ができている

2.第72期に大幅にキャッシュフローが増えたのは好調な経営成績によるもの

 

ということがわかりました。

 

今日はコロナ禍で躍進する東洋水産が果たして本当に「強い」のかをキャッシュフロー計算書を通して分析してみました。

 

企業分析のやり方、ブログの書き方を模索中なのでまとまりのない記事になってしまいました。。

 

次は違う角度から東洋水産の分析をしていきたいと思います。